日本最南端の沖ノ鳥島(東京都小笠原村)近くの海上で2014年3月、設置工事中の桟橋が転覆し、投げ出された作業員7人が死亡、4人が負傷した事故で、海上保安庁は26日、桟橋の設計を担当した男性2人を、業務上過失致死傷の疑いで東京地検に書類送検したと発表した。
横浜海上保安部によると、送検されたのは、一般財団法人「港湾空港総合技術センター」の元職員の男性(43)と、新日鉄住金エンジニアリング(現・日鉄エンジニアリング)の男性社員(42)。2人は当時、桟橋の設計や構造の検討を担っていたという。
海上に浮かべた重さ約700トンの桟橋を船でひいたところ、海水の流れによる力が加わって転覆したとされる。2人は、ひく際にかかる力を正確に把握し、転覆しないように設計しなければならなかったのに怠った疑いがある。
工事は、排他的経済水域(EEZ)の保全のため国が発注したもので、同社など3社でつくる共同企業体(JV)が受注していた。(林瞬)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル